映画祭出品作品の整音とミックス
ハイブリッドサウンドリフォームの山川@hsrです。音声修復サービスを生業としているため、ありとあらゆるネガティブな音源ソースを扱っていますが、最近では自主制作系の映画コンテンツを手がける機会が増えています。
ドキュメンタリー作品はもちろんラベリアマイクを使用してのドラマタイプの映画も手がけています。ショートムービー以上の長尺映画もこのところ年に数本手がけています。
整音作業と紐づいたミックス作業
複数マイク同録の作品だと各マイクに混入する環境音(ノイズ)のサジ加減をコントロールしての作業になるため、結果ミックスまでをお手伝いするケースが大半。後からアフレコでセリフを差し替えたり、BGMの調整や効果音の合成までもちろん対応。作品の最終工程としての質感・音圧を整える作業も行います。
音声編集のスキル引き出しが必要な映画コンテンツ
私は日常的にノイズ除去はもちろん、音楽作品のミックス(あらゆるエフェクトを大胆にコントロールしてクリエイターの音作りのイメージを具現化)やマスタリング(ミックスで仕上がった音楽作品をどんな再生端末でも心地よく再生するための緻密な仕上げ作業)を担当するなど、映像作品に留まらず、多様な編集スキルを持ち合わせています。
また日常的に動画編集(舞台など記録映像が中心)もプロとして行っており、リアルとデフォルメを成立させる絶妙なバランス感覚があると考えています。
単にネガティブなノイズを整音するだけではなく、演者の声を音楽作品のボーカルトラックをミックスするように役者の声の魅力を存分に引き出す意図で作品に携わります。
アンビエンス(背景音)のコントロール
特にワンカメ(ガンマイクのみ)スタイルのドキュメンタリーは人の発言以外の現場音のコントロールが簡単ではありません。現場の臨場感を殺さず、無駄な音だけを軽減、除去する上手な嘘のつき方が重要。時には全然違う、環境音を合成することも。
視聴者を映画に没入させるには細かくこれらをコントロールが結構大事です。どこか一点でも素人っぽさを感じさせてしまったら無意識下で作品クオリティを判断されてしまいます。
限られた予算での映画制作はカメラマンが1名のみだったりすると、ワンシーンにおいても複数画角で撮影するケースも少なくありません。RECを止めると、再開した時の周囲の音が微妙に変わってしまい、現場音が不自然な繋がりになってしまうこと日常。これらのあしらいも違和感なく繋げる技術は必須です。
上映会後に視聴者からフィードバックされる音質クオリティ問題
クラウドファディングで映画制作し、支援者へのリターンに上映会を行うケースがあるようです。上映会を行うと観劇したお客さんのアンケートで音質について指摘を受けることもあり、上映会を経て映画祭出品対策として当方に整音依頼いただくこともあります。
2021年にお手伝いした佐藤陽子監督による「ふたり~あなたという光~」という作品もそのパターン。上映会でのアンケートで演技シーンの一部のセリフが聞こえづらかったというご指摘があったそうです。
録音を行ったクリエイターさんのスケジュールが抑えられなかった事情もあるようですが、当方に依頼がありました。家族の食卓シーンでは5人同時にピンマイクが録音されるのですが、声の大きな役者さんの他の演者さんへの「マイク被り」の音声コントロールはなかなか大変でした。
私が整音処理・ミックス調整をしたのち、改めて出品した映画祭「神戸インディペンデント映画祭2021」にてグランプリを獲得。そんな作品に携われて嬉しい限りです。
音クオリティコスパ最強を目指しています
例年この時期(1月頃)から「ぴあフォルムフェスティバル」など人気映画祭に向けて準備している監督さんも多く、お仕事の依頼が重なる時期。
価格の安さは売りにしておりませんが、コスパ最強と思っていただけるため日々精進しております。既に映画作品用にスケジュールを押さえている案件もございますので早めにご相談ください。
小規模でもクオリティにこだわる映画監督からの依頼をお待ちしています。
整音・ミックスの依頼はオフィシャルサイト「ハイブリッド・サウンドリフォーム」よりコンタクトをお願いします。