音楽をビデオ撮影する時に必ず押さえておきたいポイント
YouTubeなどで手軽に動画を公開できるようになりました。写真とちがって素敵な映像を投稿するのは意外と難しいもの。特に音が重要になる音楽動画に関しては奇麗に聴かせたいもの。お子様のピアノ発表会などを撮影する時に押さえておきたいポイントをまとめました。「知っているだけでも」作品のグレードアップが見込めます。
音楽撮影に一番大事な「音声」を見落としていませんか?
民生用のビデオカメラの性能が向上し、アマチュアによるビデオ投稿やその他自主制作映像の品質は底上げされています。ところが、「音」の処理という点では、プロとアマチュアで大きな差があることに気づいているでしょうか?
音のクオリティーが低いために、作品そのもののグレードが下がってしまうケースが多いです。一般ユーザーが使用する機会が多い、ハンディカムなどのマイクがチープということも関係しているかもしれません。でも多くの場合は…..
①音に対する知識が少ない
②音に特化した収録機器を用いていない
③それらを使いこなせない
高価な機材を購入すれば解決するといった性質のものではありません。
モニター環境を整備
ハンディカムの液晶モニターで映像はしっかり見ながら撮影できますが、音を気にして撮影していますか?音のクオリティが低い作品はおおよその場合、収録時に音を一切チェックしていません。簡易的なヘッドフォンでも良いのでカメラにつないでその音をチェックしましょう。この時点で気持ちよく聴こえるバランスに調整するだけで劇的にクオリティがアップします。特に音量レベルの設定が適正であることがポイントです。
また、この時聴いた音と後ほどテレビでプレイバックする時の音質の差を「感覚値」として身につけると更にクオリティアップが望めます。
音量レベル設定の重要性
映像はピントや距離を合わせ収録しますが、音は限られたハコの中に収めるというイメージをもつと解りやすいと思います。特に大音量の音楽などを撮影する際は、音量レベルを低く設定しないと収録時点で音が割れ、音声を破壊してしまいます。
映像のオートフォーカスレベルはとても精度が高いですが、音量レベルをオートにするのはそれに比べてかなり精度が低く、素人っぽさを冗長する音声になりがちです。大体のビデオには下記のような入力レベルメーターが内蔵されていると思うので、予想する最大音量時にメーターが振り切り赤がつかない設定が最も重要です。
後ほど映像編集ソフトを使う予定の場合は、かなり抑えめで設定しておいても問題ありません。
ダイナミックレンジについて
ダイナミックレンジ=音のレベルが大きいか小さいかという観点です。例えばピアノのソロ演奏だと均一的な音量の曲もあれば、ピアニシモからフォルテシモまでの「小さい音」と「大きな」おとの差が大きな曲があります。フルオーケストラの曲であればフルートだけのソロから全パートが同時に演奏するときの音量差はかなりのものです。こういった音量差があることを「ダイナミックレンジ」が広いと表現します。大音量のダンスミュージックでも継続的に大きな音であればダイナミックレンジは狭いと表現できます。
周波数について
周波数特性は人間の耳に聞こえる音の領域(高低)を表します。それはヘルツという数字で表現され20Hz〜2万Hz(20kHz)が人が聴こえる領域だとされています。オーディオ機器などのカタログにはよく使用される数字です。カーステレオなどでカラフルに波を打つグフィックイコライザー画面などがイメージしやすいかもしれません。
左側から低音、右側が高音成分のレベルを表示しています。複数の音をミックスする際はこの成分などを調整してより聴きやすい音作りをするための基本的な音響ツールとなっています。
マイクとは?
音は空気の振動です。その振動を薄い膜のようなもので捉えて電気信号に変換するのがダイナミックマイク(カラオケなどで使用される最も一般的なもの)、電気をかけて変換するのがコンデンサーマイク(プロミュージシャンのレコーディングスタジオ画面などに登場するようなもの)と呼ばれるマイクが代表的です。
家庭用のハンディカムもオプションで外付けステレオマイクを使用するだけでも音質のグレードアップが望めます。
ステレオとモノラル
マイクロフォン1本で収録し1つのスピーカーで聴くことを「モノフォニック」といい、「ステレオ」というのは2本のマイクで録音されたものをそれぞれ混ぜないで2つのスピーカーに出して聴くことをいいます。家庭用のビデオカメラやステレオマイクは1つのマイクのように見えますが、2つ入っているのが通常です。
プロの本格的な収録においてはいくつかのマイクを使って音を録り、それらをブレンド(ミックス)して人工的に音像を作るマルチマイクレコーディングという方法が一般的です。
動画編集って意外と面白いですよ
Macやi-padにはi-Movieというソフトが標準搭載されています。スマホやハンディカムから動画データを転送すれば手軽に編集ができます。タイトルやテロップ、エンドロールをを入れたりBGMを入れたり、マニュアルを見なくても結構遊べちゃいます。
http://www.apple.com/jp/ios/imovie/?cid=wwa-jp-kwg-ipad
まずはご自身の動画データを取込み、ソフトを触ってみてください。動画編集に目覚めるかもしれません。
まとめ
お子様の演奏会などを収録するAV機器に弱いステージママにも解りやすい基礎知識を紹介させていただきました。音楽は音が命。せっかくの演奏自体が陳腐にならないよう、後でじっくり聴ける品質のビデオを収録したいものですよね。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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